当院では精巣および精巣上体からの精子回収時に、回収した精子の質の評価まで行っております
当院での精巣および精巣上体からの精子回収時には、精子の質を落とさないような『手術操作』、精子採取・処理・凍結の『精子処理』に細心の注意を払っております。
回収した精子の質は顕微授精の治療成績に関連します。当院での取り組みとして、回収できた精子の数や精子の形態、精子運動性のみならず、多数の精子を回収できた際にはその精子の生存率まで評価し、精子の質を判断する参考にしていただくためその結果を体外受精・顕微授精を行う施設へ情報共有しております。その内容については2022年に東京で開催された第40回日本受精着床学会総会・学術講演会において当院から発表させていただきました。
精子生存率はART治療成績に関連する評価項目のひとつとなり得るものです。多数の精子を回収できた際には、精子数、精子形態、精子運動性のみならず、精子生存率まで評価し,その情報が精子の質を客観的に示す一項目となり、顕微授精の治療成績の向上に寄与できればと願っております。